サラリーマンと個人事業主

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サラリーマンと事業主は、お金の捉え方が根本的に違います。複式簿記の視点からすると、まさにその違いは「資本の循環」に対する意識の差に表れます。

サラリーマンと事業主、それぞれの視点で「お金」というエネルギーがどのように帳簿上を流れているかを紐解いてみましょう。

  1. サラリーマンの視点:労働を「資産」として切り売りする
    サラリーマンの多くは、無意識のうちに「自分の時間や労働力」を唯一の資本(元手)と考えています。この場合、お金(給料)は「消費したエネルギーの補填」という性質が強くなります。

複式簿記の動きで見ると、自分という資産を「費用(労働)」として差し出し、その対価として「資産(現金)」を受け取ります。この循環は「働いて、もらう」という一対一の交換で完結しがちです。そのため、お金は「生活を維持するための燃料(費用)」として捉えられることが多く、循環の輪が自分自身の生活圏内で閉じてしまう傾向があります。

  1. 事業主の視点:お金を「種銭」として循環を加速させる
    一方で事業主は、受け取ったお金を「活動のゴール」ではなく、「次の価値を生むためのスタート地点」と捉えます。これが、あなたが仰る「お金をもらって更なる価値を生み出す」という発想です。

事業主の帳簿では、貸方(右側)で集めたお金を、単に生活費(費用)として消すのではなく、借方(左側)で「将来の収益を生むための資産(設備、知識、広告、商品)」へと積極的に姿を変えさせます。彼らにとって、お金は消費するものではなく、より大きな価値を釣るための「餌(投資)」なのです。この「投じた以上のものを回収する」という意識が、資本を雪だるま式に大きくしていく原動力となります。

  1. お金の捉え方の「根本的な違い」
    最も大きな違いは、「お金を『ストック(貯めるもの)』と見るか、『フロー(回すもの)』と見るか」にあります。

サラリーマン的発想: 「いかに支出(費用)を抑えて、手元にお金(資産)を残すか」という、守りの管理になりやすい。

事業主的な発想: 「この1万円をどこに投じれば、1万2千円の価値(収益)になって戻ってくるか」という、攻めの循環を考える。

事業主は、自分一人の労働力には限界があることを知っています。だからこそ、他人から集めたお金(負債)や自分の利益(純資産)を、自分以外の仕組み(資産)に投下し、循環の規模を拡大させようとするのです。

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