小此木 圭吾(おこのぎ けいご)
プロフィール
- 生年月日: 1930年9月23日
- 没年月日: 2003年10月19日(満73歳)
- 出身地: 東京都
- 学歴: 東京大学医学部卒業、同大学院修了(精神医学専攻)
- 職歴:
- 東京大学医学部助手、講師、助教授
- 日本医科大学教授(精神医学)
- 国際基督教大学教授(社会科学科)
- 専門分野: 精神分析、青年心理学、社会病理
小此木圭吾氏は、日本の精神分析学の第一人者として知られ、特に青年期の心理や現代社会の病理に関する研究で多くの業績を残しました。その著作は、専門家だけでなく一般の読者にも広く読まれ、大きな影響を与えました。
代表的な著作物
- 『モラトリアム人間の時代』(1978年、中公新書): 小此木氏の最も有名な著作の一つ。青年期を社会的な責任や義務から猶予された「モラトリアム」の時期と捉え、当時の若者の心理や社会現象を分析し、大きな反響を呼びました。
- 『「甘え」の構造』(1971年、弘文堂): 土居健郎氏の著作ですが、小此木氏も精神分析の立場からこの概念を深く考察し、日本人の心理構造を理解する上で重要な一冊として知られています。
- 『自己愛人間: 現代ナルシシズム論』(1982年、講談社現代新書): 現代社会における自己愛的な傾向を精神分析の視点から分析し、その背景にある社会構造や人間関係について考察しています。
- 『シゾイド人間』(1987年、中公新書): 現代人の抱える孤立感や人間関係の希薄さを、精神医学的な「シゾイド」という概念を通して分析しています。
- 『日本人の社会病理』(1986年、講談社文庫)(山本七平との共著): 日本社会が抱える様々な問題点を、精神分析と社会思想の視点から鋭く分析した共著です。
- 『精神分析入門』(1975年、岩波新書): 精神分析の基本的な概念や理論を分かりやすく解説した入門書として、長く読み継がれています。
- 『成熟と喪失』(1982年、岩波書店): 人生における成熟の過程と、それに伴う様々な喪失体験について、精神分析的な視点から深く考察した著作です。
これらの著作は、小此木氏の幅広い知識と深い洞察力、そして平易で分かりやすい文章によって、多くの読者に影響を与え続けています。特に『モラトリアム人間の時代』は、現代社会における若者の心理を理解する上で今なお重要な示唆を与えてくれます。

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