エリク・H・エリクソンは、モラトリアムとアイデンティティの関係について次のように述べています。
- モラトリアムはアイデンティティ形成のための準備期間である: エリクソンは、青年期を社会的な責任や義務から猶予され、様々な可能性を探求し、試行錯誤する「心理社会的モラトリアム」の時期であると捉えています。この期間は、自己発見とアイデンティティ形成に不可欠な時間となります。
- モラトリアムを経てアイデンティティが確立される: モラトリアム期間中に、青年は様々な役割や価値観の間で葛藤し、自己の方向性を見失う「アイデンティティの危機」を経験することがあります。しかし、この危機を乗り越え、様々な可能性を検討し、自分にとって何が大切なのかを明確にすることで、アイデンティティが確立されます。
- モラトリアムがなければアイデンティティの確立は困難: エリクソンは、モラトリアム期間を経験せずに、社会的な期待や役割にすぐに順応してしまうと、アイデンティティが十分に確立されず、将来の不安や葛藤を抱える可能性があると警告しています。
つまり、エリクソンは、モラトリアムはアイデンティティ形成にとって必要不可欠な時期であり、この期間を通じて様々な可能性を探求し、自己を理解することで、確固たるアイデンティティを築くことができると考えています。

コメント